突然ですが、飛騨地区にはたくさんの市民音楽団体があります。今回はバンドやジャズの要素も取り入れ、ポピュラーミュージックを主に演奏する「West Wind of Session」(以下ウェスト)の活動内容をお届けしたいと思います!
今回インタビューに応えてくださった加藤莉穂さんは高山市出身です。高校卒業後事務関係のお仕事をしていました。個人活動のため、地域交流スペース「まちスポ」に顔を出すようになってから数年間、サポーターとして活動を支えていく中で自分の力や知識を地域の人たちに還元したいという思いが強くなり、現在はまちスポのスタッフとして活躍しています!
―ウェストの活動はどのように知ったのですか?
飛騨地域には中高生から大人まで市内の吹奏楽団体全てが参加する「全飛吹奏楽祭」という規模の大きな演奏会があります。私は学生の頃は吹奏楽部員だったので中高生の頃からその演奏会に参加していました。だから大人の市民音楽団体がある事は昔から認識していました。高校を卒業して数年後、自分の楽器を買うタイミングでまた音楽団体に参加したいと思ったのが最初のきっかけです。
そこで数年ぶりに「全飛吹奏楽祭」に行き、市民音楽団体の方と直接お話して、いくつかの団体で活動体験をしました。団体によって演奏する曲目や活動の頻度・形態が違うのですが、ポピュラーミュージックを演奏したいという思いや自由な演奏演出に魅かれ、ウェストに決めました!
―ウェストの具体的な活動日時や内容を教えてください!
ウェストの活動は他の音楽団体よりも自由度が高く、気軽に参加しやすいと思います!練習は週に1回、夜19時半から21時半まで行っています。みんながまんべんなく活動に参加できるように練習の曜日を特に指定していないので、毎回参加する人や人数にもばらつきがあります。メンバーは中学生から最年長で60代の方まで、色々な年齢の人が集まります。
普段の合奏練習の他に年に一回の定期コンサートや町内の夏祭り、クリスマスのイベントでも演奏をします。ポピュラーミュージックを演奏することで聴く人に親しみを持ってもらうこと、自分達自身が楽しんで演奏することを目的に活動しています。
―飛騨地区には他にもたくさんの市民音楽活動団体がありますが、どうしてウェストを選んだのですか?
他の団体ではうまく合わないような個性も受け入れられる自由さが好きになったからです。吹奏楽で一般的な楽器のほかに電子楽器を取り入れたり、ジャズ音楽の要素を取り入れてみたり、演奏がとても個性的です!ウェストがこだわるのは演奏だけではありません!コンサートの「演出」にもこだわっています。例えば、吹奏楽の生演奏に歌をあわせてみたり、番組生放送のような演出をしてみたり、「演出」はメンバーで企画会議をし、小道具も自分達で用意する程力を入れています。
曲を上手に演奏することは勿論ですが、「自分たちのやりたいこと」を一番に重視するので、講師の先生や共演ゲストはあえて呼ばず、「自分達がやりたい演奏を自分達だけでつくること」を大切にしています。
★ウェストの個性的な演奏動画はコチラ→
―ウェストに参加しているからこそ経験した出会いや思い出のエピソードはありますか?
ウェストに参加しているメンバーは「自分たちならではの個性的で楽しい音楽を追求する」ことが目的なので演奏以外での特別な活動や交流はあまりありません。ですが、ウェストに参加しているからこそ出会える仲間もたくさんいます。私は、ウェストに参加して初めて新しいジャンルの仲間と出会いました!ベースやドラムなどバンド要素が強い人やジャズ要素が強い人など、純粋な吹奏楽の世界ではなかなか出会うことができない仲間からは学ぶことも多いです。楽器の演奏の仕方や表現の方法など、個性的な表現方法を持つ人が集まるウェストだからこそ学べることもあるし、新しい音楽ジャンルに触れるきっかけにもなります。
ウェストでの出会いがきっかけで、私はジャズ音楽の演奏を聴くようになりました。自分一人では踏み込みにくいジャンルでも、友達が演奏しているから新しいジャンルの音楽を聴くきっかけができます。仲間の紹介で知り合った人と仲良くなり、個人で計画を立てて喫茶店でミニ演奏会を開くこともあります!このような出会いは他の吹奏楽の団体にはない貴重な出会いだと思います。
―「全飛吹奏楽祭」でみた時と入ってからのギャップはありましたか?
全飛吹奏楽祭で見た演奏ではキメるところはキメる「クール」なバンドだと思っていたけど、実際はもっとはじけたラフな雰囲気でびっくりしました。子供心溢れた大人の集まりです。みんなやりたいことに対しての熱意が強く貪欲なので、演奏の構成や演出に関しては言い合いになることも多いです。だけど、「自分たちがしたいことをする」という軸の部分は変わらず、みんな向いている方向は同じなので決して悪い雰囲気ではないです。
―メンバー同士で意見がぶつかり合うことやけんかになることもあるそうですが、正直辞めたいと思ったことは…?
勿論あります(笑)時間をかけて考えた曲目や構成を急に変更されたり、頑張って準備したことが急な変更や思い付きで無駄になってしまったりすることもあって、何度も心が折れそうになります。楽なことばかりではない活動だけど、それでも続ける一番の理由は楽器を続けたいから。たぶん自分一人だと楽器演奏しないので。(笑)
一人一人の個性が強くて、意見がぶつかり合うこともあるけど、自分にはない意見が聞けたり、ウェストだからこそ経験できることもあったりするのでとても新鮮で楽しいです!
―楽器を演奏しない人には遠くの存在に見られがちな「吹奏楽」を身近に感じさせる、個性的で親しみやすいメンバーや活動内容がお聞きできました!市民イベントに多く出演するウェストの音楽が市民の生活の中にどのように溶け込んでいるのか、これから街で目にするのが楽しみです!
団体名:West Wind of Session
活動日時:不定期 (週一回 19:30~21:00)
活動場所:高山市・飛騨市の公民館など
連絡方法:westwindofsession@gmail.com
★活動の詳しい日程や参加方法について気軽にご連絡ください。
★体験や見学からでもOK!
Facebookアカウント https://ja-jp.facebook.com/westwindofsession/
YouTubeアカウント https://www.youtube.com/user/wwsbm
インターン生 都竹清花さんが手がけたインタビュー記事
都竹清花