今回はサークルではなく個人で活動している方の紹介です。BOTEFURIYAのお二人は、高山市出身、ある時ふと思い立ってタイへの移住を試みるも断念、その後佐賀に一年住み、2019年に高山市へUターンしました。現在日本や海外の情報をブログや写真展で発信する活動を行っています。今回はお二人に活動に至った経緯や目的、今後の目標についてお話を聞きました!
―BOTEFURIYAのお二人はなぜ高山にUターンを決めたのですか?
八木:私はUターン以前、東海地域で転勤を繰り返していました。ある時ふと思い立ち、元々好きだったタイで生活するため、移住計画を立てました。生活の目途をつけるため数回調査に行きましたが言語の壁が高くて移住は諦め、ふとしたきっかけで知った佐賀県に住むことを決めました。一年程佐賀県にいましたが家族の関係もあり、高山市に戻ってきました。
―一度飛騨地域を出てみて、改めて気がついた事はありますか?
NODOKA:観光客がここ数年で急増していることもあり、観光客やIターン者を受け入れるための物理的なキャパシティも心の面でのキャパシティも大きくなってきたなと感じます。それと、生活の情報を信頼して聞くことができる人がいることや、逆に相手からも信頼してもらいやすいのは地元ならではの関係だと思います。
―BOTEFURIYAの活動を始めようと強く思うようになったきっかけは何ですか?
八木:今の活動を始めるまでの一番大きなきっかけはタイで見た佐賀県の観光フリーペーパーです。タイにいた頃、本屋さんで佐賀県の観光パンフレットを見つけました。そのパンフレットを見て、日本人なのに自分が全然佐賀について知らなかったことに改めて気が付きました。この「知らなかった!」のおもしろさを他の人たちに伝えたい、自分たちも知りたいと思い、佐賀に移住し、BOTEFURIYAの活動を始めました。
NODOKA:佐賀では自分たちが見たことない新しい発見の毎日で、例えば春先に植えた玉ねぎを夏前に収穫して、その後同じ畑に水を張って田んぼにするとか。私たちが何それ!?と思うことでもそれは佐賀の人たちにとっては当たり前の光景なんですよね。そんな地域の「当たり前」を他の地域の人は知らない、私たちはこれを「情報差」と呼んでいるんですけど、その「情報差」おもしろさを少しでも多くの人に知ってもらいたいと思っています。
八木:昔、魚や青物などをてんびん棒でかついで売り歩くことやそういう人のことを棒手振りって呼んでいたんですけど、棒手振りのように地域や街・国を越えて色々な場所の人たちに色々な情報を届けたい、そんな思いがBOTEFURIYAという活動の裏に込められています。
―写真展を開こうと思ったのはどのような経緯で?
NODOKA:タイや佐賀で色々な写真撮り、おもしろい事を沢山見て来ていたので、Uターンした高山市で、何かしらの形でアウトプットしたいと思ったのがきっかけです。カメラの練習がてら通っていた動物園の写真が特に多かったので、動物の写真展を開くことにしました。
―現在までBOTEFURIYAの今までの活動や今回の写真展を振り返って、成果はどのように感じていますか?
NODOKA:活動全体を通して目標までの道のりは長いなと感じています。
八木:一番に、まだ自分たちには発信力が足りない。見て、興味を持って、共感してくれる人がいて初めてなりたつ活動なので。でも、それも写真展などの活動を通して改めて気づいた、というか。写真展もブログも自分達が発信したいことばかりを詰め込んでいても良くないということも改めて学んだし、日々が勉強になっています。
八木:僕たちは別にただの「いい人」になりたいわけでも、誰かを蹴落としたいわけでもなくて、みんながちょっとずつ得できるようなあり方が良いと思っていて、例えば私たちは自分たちの「おもしろい」が発信できて得、見る人は新しい情報を手に入れられて得、新しい情報によって地域が観光や移住で人が潤って得、みたいな。人や情報がうまく循環する油のような役割を担いたいと思っています。
―BOTEFURIYAの活動をしている中で印象的なエピソードはありますか?
NODOKA:タイにいた時に出会った日本語教員養成の先生の考え方や生き様がとても印象的で、今の自分達の核になっています。例えば日本に来る外国人の中には英語が得意な人もいれば、日本語を勉強していて日本語で交流したい人もいるし、英語が全く話せない人もいる。それぞれ日本や日本人に思う感情や求めるサポートが違うわけですよね。その人の求めているサポートに応えていくことが重要なんです、とても難しい事ですが…。それはタイで出会った先生から学んだことでもあり、タイで生活してみて感じたことでもあります。
また、今はほとんどボランティアのような境遇で働いている日本語教員や、日本に来た外国人の負担が減らせるようなサイドからのサポートをしていくことが、今考えている最終目標です。
レストカフェ ギャラリー&ライブハウス
サンアート高山
住所:高山市花里町6-51-1
電話:0577‐35‐0536
メール:sunart.takayama@gmail.com
―サンアート高山さんについてはどのような経緯で知ったのですか?
NODOKA:母が昔からサンアート高山さんで版画の個展を開いていたんです。母の紹介でサンアート高山さんにお客さんとしてくるようになりました。 八木:サンアート高山さんのどんな境遇の人でも受け入れるというスタイルはとても素敵だと思うし、来店する方も安心感があります。あと、カフェ・レストランだからやっぱりご飯がとても美味しいです。(笑)僕のオススメは味噌ラーメンです。何回も食べちゃいます。
―今後の活動の目標や予定はありますか?
NODOKA:今後BOTEFURIYAの活動をきちんと収益化していきたいと考えています。そのためのより良いサービスを作るという点で、外国人観光客とたくさん触れ合える飛騨地域は得られる情報が多く、スキルアップにつながるので活動拠点としてとても良い環境だと感じています。
私達は一般的な方法とは違い、店舗や展示会ではなく広報活動から始めているので、戸惑いを感じることも多いですが、それも前向きに受け止めて、いつか誰かが困った時に頼られるような場所や情報を作っていきたいと思います。
―観光客が多く、色々な国の人たちと関わることができる飛騨地域だからこそ広げられる活動もあるのですね!今後も飛騨地域で地元の人も観光客もUIJターン者も安心できるような情報やスペースが出来上がるのを楽しみにしています!
BOTEFURIYAのブログ:https://botefuriya.com/
やぎ大作戦:https://yagidaisakusen.com/
インターン生 都竹清花さんが手がけたインタビュー記事
都竹清花