飛騨市神岡町で農業と福祉を柱としたコミュニティづくりをしているNPO法人Earth as mother岐阜(以下:Earth as mother岐阜)。様々な方との関わりの輪を広げながら、人と環境にやさしい農業とコミュニティづくりに取り組んでいます。思い描くコミュニティの内容や取り組みを取材しました。
(会報vol.82に掲載)
Earth as mother岐阜は、株式会社ありがとうファーム(飛騨市神岡町)の敷地の一部にコミュニティスペース「グミの木」を設けています。グミの木は農業やイベントで交流する居場所。地域のお年寄りから赤ちゃんまで、多世代が安心して過ごしています。
若いお母さんたちが地域のお年寄りの方から、しめ縄づくりなどの伝統文化や生活の知恵を伝えて頂いたり、またお年寄りにとって教えることが生きがいになったりと、世代を超えて地域の方と繋がることで集う方々の心の支えになっています。
畑ではニンジン、ジャガイモ、ネギなどを“有機循環自然農法”という微生物の力を借りた人にも環境にも優しい作り方で大切に育てています。そんな野菜を地域の食農・食育の取り組みとして畑作りや料理づくりをし、安心安全な野菜の良さを知ってもらえる大切な機会にしています。
理事の岩佐さん。もともと福祉関係の職に就きながら環境への関心が強く、その2つを同時に取り同時に取り組めるところがないか探していた時、Earth as mother岐阜 理事の雲英(きら)さんと出会いました。早速稲刈りイベントに参加。「田んぼは草が生い茂っていてバッタやトンボがいました。そこに昔ながらの田畑を思い出し、良いなと思いました。」懐かしい感覚を取り戻す中、団体の方針を聞き理念に共感。その場で入会しスタッフに。
まずは農業からお手伝い。イベントや交流を繰り返し、会員も徐々に増えました。今ではグミの木での居場所づくりの他、生活困窮者就労準備支援事業もスタート。会員や地域の方から意見を聞かせてもらい、思いを固めながら、共生共存のコミュニティづくりをコツコツと進めていらっしゃいます。
2019年には市民団体からNPO法人化。「これからもっといろんな方に関わってもらいたい。個々が力を出すことで成り立つコミュニティを作りたい。」と今後の方針をお話しされました。
今年度はコロナの影響を考え交流イベントは縮小されましたが、今後は状況を見て開催していきたいとのこと。是非ともインスタグラムをフォローしてみてください。
畑はないけど農業がしたい、人と過ごしたい、ぼーっとしたいなど、いろいろな方に来ていただけると嬉しいです。「未来のために何ができるだろう?」と模索中の方も募集しています。自分の力を発揮して過ごしてください。